■会長ご挨拶


曽於医師会長に就任して思う事 ~多死社会を迎えるにあたり~
 高齢化社会のあとには多死社会がひかえていると言われています。
 死をどこで迎えるかが皆の関心事となってきていますが。訪問看護を受けていて自宅で死を迎えたいと思っていても、死の直前家族が看取れなく病院に運びこむケースを何例か経験しました。
 現在勤務している介護老人保健施設では突発的な死以外は、併設の病院で看取ってきましたが、最近は慢性の進行性の疾患は施設内で看取りをするケースがだんだん増えてきました。

 介護職員も最初は看取りに対して抵抗感があったようですが経験を重ねてくることにより、看取りに対する考え方が変化してきたように思えます。疾患が進行性であり確実に死に向かっているかどうかはなかなか判断が難しいことがあり、医師としてかなり難しい局面に対峙しなければならないこともあります。
 職員の看取り行為の統一化も考えていかなければならず、まだまだ未完成の分野であると思っているところです。

 曽於圏内も医師・医療機関など医療資源が減少しています。一方で高齢者を抱える家族は働くことを優先にしてしまうためや、遠隔地であることなどから、適切な収容施設を見つけられないまま、放置と思われるような状況におかざるをえないこともしばしば経験しています。
 在宅医療などは最近普及してきたが、療養病棟に関してはまだまだはっきりしたことは決められていないので、今後の収容施設としてのありように関心をもっていきたいと思っています。

 今回、曽於医師会長に就任するにあたり、医師会員各自が持っている力を合わせ、医療資源を有効に使い合い、同時に行政、各種団体と意思疎通を図り地域住民の医療福祉の分野で、曽於医師会がさらなるカを発揮できるように努力したいと考えています。
 会員の皆様、医師会の職員の皆様のご協力お願いする次第です。



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